インドネシアでWebサイトをリニューアルするまえに知っておいていただきたいこと

さすがにモバイルViewに対応していないWebは滅多に見なくなりました。が、いまだに大きな企業のインドネシア現地法人でも、SSL対応してないとか、問い合わせフォームにreCAPTCHAがないなど基本的なセキュリティ対策すらできてないとか、SEO対策が全く考慮されてないWebは見かけます。

Covid-19も後押しして営業の形も大きく変わったので、Webを重要なセールスチャンネルとして使えるように改善するのも待ったなしの状況かと思います。

インドネシアに駐在するご担当者さんもコロナの収束に合わせて入れ替わりが進んでいるようですので、やる気に満ちた新しいご担当者さんがインドネシア現地法人Webをリニューアルする際に知っておいていただきたいことを纏めてみます。

 

“KPI”

ほとんどのリニューアル案件は、”Webサイトのデザインがなんとなくダサいから変えたい“、”誰もメンテナンスしてなくてデザインも情報も古い“のような状況から生まれます。上司からとか日本本社からリニューアルするように指示されているというケースも多いです。どちらの場合も、問題は明確なリニューアル後のゴール設定がないことです。

リニューアルした効果を測定するためにもKPIを設定して現在の数値を確認、それら数値の向上を期待できるWebに作り直すということが重要です。デザインがカッコよくなったと自己満足しているだけでは対外的な成果としては弱いです。ほとんどの日系クライアントさんは駐在任期がすごく長くはないと思います。次の担当の方にすぐに作り直されてしまうことのないように、数値でBefore-Afterを明示でき、作り直した後のメンテナンス改善の効果も数字として見えるようにすべきです。

どのようなKPIがふさわしいかは、クライアントさん、ケースによりますので、いままでインドネシアでビジネス運営している日系企業のKPI設計とモニターを数多くご支援してきた当社にアドバイスさせてください。

ゴールは、コンバージョン数(ほとんどのケースで問い合わせ数)を増やしたいというケースが多いです。デザインやコンテンツを作り直さなくてもコンバージョンが劇的に増えるWebに改善することはできる可能性もあります。KPIを設定し、現在の数値を確認し、現状とあるべき姿のGapを明確にした上でリニューアル計画を立てましょう。

 

“日本本社との調整”

本社からリニューアルを指示されたために当社にご連絡いただくということも多いです。この場合、本社の指示は、”作り直し“なのか、“改修”なのか“更新”なのか間違いのないよう共通認識をもつべきだと思います。“作り直し”だとしても、本社の意図は、Webサーバー管理の見直しだけを意図していたり、デザインリニューアルのみ、システム変更のみだったりということもあります。意味のない作り直しにならないように前項のKPI確認と合わせて、どこまですべきなのか明らかにしましょう。

現地法人主導でリニューアルが企画された場合にも日本本社との調整は必要です。過去に何度も最後の最後に日本本社のIT部門や管理部門にひっくり返されたプロジェクトを見てきました。最初から“作り直し”なのか“改修”なのか、なんのためにそれが必要なのかKPI数値と合わせて連絡して合意を得ていけば、最後にひっくり返るリスクは減らせると思います。

セキュリティ面、管理面で、日本の会社(日本のIT部門)はリスクを過度に考えがちです。本社管理の手間を優先されて、現地で必要となるマーケティング活動やWeb運営に必要な柔軟性を制限されることが多いです。お奨めは、リニューアルの目的、内容、KPIなどはしっかり共有し、詳細(コンテンツ、Webサーバーのスペック、管理体制など)に関しては、現地事情に合わせて適切に執り行いますと共有するに留めることです。

テクニカルな内容など詳細を、本社サイドと当社で直接確認してほしいと依頼されることもあるのですが、日本本社の確認項目やガイドラインは各社独自で設定されており、正直申し上げて、意味のない規定も多いです。。本社サイドも詳細を知れば知るほど規定と照らし合わせて指摘しなくてはいけないことが増えるのでプロジェクトを前に進めることが難しくなってしまいます。チェックリストやガイドラインを本社から入手いただき、それを当社に共有いただき、当社でインドネシアの事情を鑑みながら、“問題なし”と回答するものと、“適切に対応します”と回答して、前に進めるのが宜しいと思います。

 

“予算”

制作会社としてのポジショントークでなく、本当にWeb制作は予算次第で制作プロセスが大きく変わります。予算と時間を与えていただければ、十分に企画を練って(関連部署からヒアリングしてビジネス課題を明らかにし、競合Webサイトを調査し差別化ポイントを洗い出し、SEO対策を踏まえたサイト構成にして、公開後のコンテンツ作成プランも作った上で)制作することができるのですが、インドネシアの日系企業からご依頼いただくプロジェクトのほとんどでは、そこまで求められていません。“安く”、そして“早く”に重きが置かれるプロジェクトが多いです。お客様のご要望・期待に沿って、ベストなWebを制作運用したいですが、ご予算も非常に重要な要素になるのは間違いありません。ですので、最初からご予算をお伝えいただくことをお奨めいたします。成果物への期待値と予算にあまりにも大きなGapがある場合に、それを指摘するのは制作会社の責任だと思います。

“当社からの提案に対して、別のところから半額くらいの金額で提案があった。“、”LOGIQUEさんにしたいんだけど、これだけ金額差があるとねぇ“といったコメントをいただくことがあります。当社の人月単価はインドネシア(ジャカルタ)企業のスタンダードだと思っています。安くはないけど、凄く高いものだとは思いません。ですので、本当に半額くらいのオファーがあったということは、その会社の単価が非常に安いものであるか、想定作業範囲に大きな差がある、制作プロセスが大きく異なる、などが考えられます。金額だけでスコープを合わせずに業者選定すると、この辺りが大きなリスクとなります。

あらかじめご期待(想定KPIなど)とご予算を開示いただければ、そのなかで良いご提案をするように努めます。この提案内容とレベルを合わせた提案を他の制作会社にも依頼すると、良い選定ができるように思います。

 

“中期計画”

作ったきりで放っておいてしまうと当然良いものにはなりません。ただ、そうなってしまっているWebが多いのが現実です。リニューアルの予算取りをする段階でメンテ・改善の計画も同時にもっておかれると良いです。リニューアル前に具体的なメンテ作業ボリュームの見積りは難しいのですが、少なくとも定期的にアクセス解析したりSERP計測して改善すべき点を明らかにし、ユーザーのニーズに応えるコンテンツを日々増やしていく取り組みを続けたいところです。

 

“現地社員との役割分担”

インドネシアでのビジネスに関するWebであるならば絶対にインドネシア語コンテンツは必要です。当たり前のことだと思うのですが、、現実は、インドネシア語ページがないWebサイトは多いです。“富裕層向けサービスだから”、“BtoBだからユーザーは英語が理解できる”、などを理由として挙げられる方が多いですが、アクセスの多くがインドネシア国内からで大半のユーザーがインドネシア人であるなら、当然インドネシア語コンテンツはあるべきです。英語が得意な人でも母国語で読む方がもちろん好ましいです。

日本語はインドネシア語、英語の後の優先度になってくることがほとんどです。この時に日本人がプロジェクトを運営して良いWebができるかというと難しいです。インドネシア人にささる視覚表現、言い回しなどはインドネシア人が担当すべきです。

任せられるインドネシア人スタッフさんがいる場合は、早い段階でなるべく大きな権限移譲をされることをお奨めします。日本人だからより良い仕事ができる、ということはWebリニューアルプロジェクトにおいてはあまり無いかと思います。

 

細かい点はもっと考慮しなくてはならないことありますが、まずは上記ポイントにご留意いただくと宜しいかとおもいます。

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